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オレンジハートプロジェクト

2018/02/22

歌や音楽を通じて、認知症の方とのふれあいをつくる「オレンジハートプロジェクト」。土岐くらしのラボ暮らしをきっかけに活動を始めた皆さんにインタビューしました。


(左上から時計回りに)川口さん(土岐市役所)、武田さん、柘植さん、遠山さん、水野さん

―メンバーの皆さんは、今までどのような活動をされてきたのですか。

柘植さん

私たちはリカンターレという親子合唱団をやっています。これまでに、グループホームや老人ホームといった介護施設でも歌ってきました。最初は単純に利用者の皆さんに音楽を聴いてもらいたいと始めたのですが、だんだん子どもたちに、高齢者とのふれあいを通して何かを感じてほしいと考えるようになりました。はじめは3ヶ月に1回の発表会や、一緒に手遊びなどをしていました。

そんな中、土岐市のまちづくり推進課から「一緒にやりませんか?」とこのラボへの参加のお声掛けをいただきました。それまでは別の地域でやっていたのですが、これをきっかけにラボで出会ったメンバーと一緒に土岐市で活動をさせていただくようになりました。

はじめは、認知症の人たちとの関わり方も手探りでした。介護の専門家がメンバーにいますので、どのように進行すれば大丈夫かといったアドバイスもいただけますし、この関わりのなかで子ども達も成長しているのを感じます。まさに、利用者の皆さんに育てていただいているような感じです。

 

―ラボとの出会いが、今までの活動をさらに発展させたのですね。

柘植さん

そうですね。介護の専門家と出会うことで、聴いてくださる相手の気持ちを知ることができました。これまでは、歌っているときに「これでいいのかな?」「手をつなぐの嫌じゃないかな?」と不安に思うこともありました。表情がそんなに変わらないんです。施設の方は「よかったですよ。」と言ってくださるんですが、聴いてくださっている人たちの気持ちが分からなかったんです。でも、ラボの話し合いの中で、「あの反応は、喜んでいるときの反応ですよ。」ということを聞き、では次はこれをやってみよう!と、怖がらずにどんどんアイデアを出せるようになりました。

 

ー実際、歌というのは認知症の人にとって嬉しいものなのでしょうか。

遠山さん

認知症になると何もできなくなるんじゃないかと思われる方が多いのですが、唱歌などの昔覚えた歌は自然に口ずさんだり歌うことができるんです。歌を歌うことによって、笑顔になったり楽しむことができます。今回まちづくり推進課からお話をいただいたときに、ぜひ歌を通して地域に住む皆さんと関わりたいと思いました。

 

―他の皆さんの参加の動機はどのようなものだったのですか。

水野さん

私はもともと認知症に興味があり、歌であれば私でも歌えるんじゃないか、しかも楽しそうだなと思い参加することにしました。

この活動に参加して初めて認知症の人と接したのですが、認知症になっても昔歌った歌は本当に忘れないんですね。歌の力はすごいなぁと参加してみて改めて思いました。

また、一般的な介護施設は同じ世代の人たちばかりがいる大人の施設という印象がありますが、リカンターレさんが参加されると、メンバーに子どもたちがいるのでおじいさんおばあさん達が喜んでくれるんです。それも嬉しかったことです。

 

―介護施設での活動を通じて、メンバーである子どもたちに何か変化はありましたか。

武田さん

だいぶ変わったと思います。最初に連れてきたときが小さかったこともあるのかもしれませんが、大きくなるにつれて、優しくなったというか「こうしてあげたらおじいちゃんおばあちゃんが喜ぶんじゃないか」ということを自分で考えられるようになった気がします。この活動を始めてから6年になるので、最初小さかった子どもたちも今はほとんどが中学生になるんですよ。

 

柘植さん

うんうん、だんだん考えられるようになってきたよね。正直、初めてのときは怖がっていました。ずっと無表情なことだったり、「あーーー!」と突然声を出されたりすることが怖く感じたんでしょう。でも、私たち親も一緒に活動しているので安心感はあったのかもしれません。活動を重ねていくにつれて子どもたち変わってきましたよね、やっぱり。

 

武田さん

自然に、利用者の皆さんと手を繋いでいたりするんです。私の下の男の子は、歌うわけでもなくステージに上がるわけでもないんですが、施設を訪問するときは一人にするわけにも行かないので一緒に連れてくるんですね。そうすると、まるでリカンターレの広報のようにおじいちゃんおばあちゃんのそばに行ってお話したりしているんです。帰るときは「また来るねー」なんて手を降って。美味しいところだけとっていくなぁと思っています(笑)

上の子はもう長く活動をしているので、おじいちゃんおばあちゃんと交流することが当たり前みたいになっています。学校帰りでも畑仕事の人たちに挨拶するみたいで。なぜか枝豆を枝ごともらって帰ってきたりします(笑)

 

ーコミュニケーションが楽に密に取れるようになるなど、親子の関係も変わってきますか。

柘植さん

上の子の同級生のお母さん達からは、もう喋ってくれなくなったという話を聞くこともありますが、私たち親子はいつも一緒にいることが当たり前なので何でも話してくれます。

 

武田さん

友達感覚なんだよね。

 

柘植さん

そう!悩みでも何でも話してくれますね(笑)

 

ー今後の活動について聞かせていただけますか。

柘植さん

まだはっきり決まってはいないのですが、グループホームの人たちと一緒に音楽を楽しむ場をつくっていきたいと思っています。ステージや発表できる場を用意して、グループホームの利用者さんたちにも発表してもらうなど、一緒につくりあげてみたいです。その準備段階でもきっとたくさん交流ができますし、。そういうのができればいいなというのが理想です。

 

武田さん

音楽も、私たちだけじゃなくて、ママさんコーラスや踊りのグループ、ブラスバンドの人たちと一緒にできて、さらにその方々がグループホームとも交流できてコラボレーションできたらいいなって思っています。